失った記憶の破片を・・・


by shizuku_k
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同年、別のミステリアスツアーで、初めて広島に足を運んだ。
なんか、その年、何とかミステリアスツアーってはやってたみたい。

空港でチケットが渡された瞬間、カエルが「なんだ、実家に帰るんじゃん」と不満そうに言った。確かに、北海道だといいな。運が悪かった・・・ カエルの実家はすぐ近くの岡山。若いごろ、しょっちゅうあそこの辺に遊びに行ってたらしい。なぜなのかよくわからないが、私も広島あたり、あまり好きではない。世界史を勉強してて、広島と長崎はアメリカに原子爆弾を・・・という歴史を覚えてて、なんか悲しく思ってた。ただ悲しい過去を持っている場所に行きたくないかも。だが、今回は仕方がなかった。(カエルは運が悪い子みたい。彼と一緒にいると、まさに自分の運まで悪くなるってのが・・・ 考えたくない、そういうふうに考えたくないけど・・・)

原爆記念公園。人生一度は行ってみたいところだけど、行きたくない部分もある。資料館の展示や写真、日記のようなストーリーの記載を見て、ますます気が重くなってきた。早くこの場所から脱出したい!いつの間にか、出口を探してる自分のことが気づいた。

戦争が怖い、なぜここまでやらなきゃだめなのか、と。

せっかくのデート旅行のロマンチックな気分が消えてしまった、完全に。

「どう?君がこれを見てどう思うのか気になるな~」

「何が?別に・・・」
っていうか、頭の中が混乱してて、何も言いたくないの、それに関する一切の話をしたくなかった。そして、カエルのことを少し憎んだ、こんなところまで連れてきて・・・

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日本人の目では、日本は被害者。ほら、とっても悲惨な歴史を持った町だよって。アメリカのせいでこんな目にあったのに、今の社会、アメリカのことを崇拝してるんじゃないか、心の中にこの疑問が。第二次世界大戦、日本は中国を侵略して人の土地で色んな暴行をした。その後、アメリカが広島と長崎に爆弾を投下し、戦争を終わらせた。それは高校の勉強で理解した事実なのだ。誰かその事実の前の部分を否認し続け、この場所で自分は被害者だと宣言しているようだ。確かにそういうふうに見える、私見じゃなく。カエルの口調は嘲笑なのか興味なのかわからなくなって、それが嫌なの。彼の前では、実は被害者の前に自分も被害者なんて言わないでくれと言いたかった。けど、言わなかった。やっぱり歴史や政治の話題に行くと、どんなに仲良しでも気まずくなるよね・・・ そんなことで喧嘩なんかしたくなかった。しかし、カエルにはわからなかった。

自分の考えと気持ちをうまく言葉にしてカエルに伝えなかったことが一番悔しかった。ついでに気づいたのは、相手も自分の気持ちを理解しようとする気はないようだということだった。

おなかすいていたら、おいしいお好み焼きの店があるって、カエルに連れて行かれた。広島風のお好み焼きにはそばが入ってるってその日初めて知った。もんじゃも試してみたが、やっぱりお好み焼きのほうが好き。

*     *     *     *     *     *

次に記憶に残ったのは、宮島の厳島(いつくしま)神社。神社の構成がとても特別で、鳥居が海の中にあるって印象が強い。

大学で日本の建築について勉強した時、講義の写真を見て一目惚れとなって、チャンスがあれば絶対に見に行くと心の中にひそかに誓った。
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その日は雨だった。しかもカエルの体調が悪かった。それは夜の冷やしたビールのせいかも。いやだね、せっかくの旅行なのにと思っていながら、おなかを抱えてるカエルを無視して、もみじまんじゅうの店が並んでる道に沿って夢の神社へ邁進した。(今思い出して、その時の自分はひどかった。カエルももしかして「ひどいなぁ~」と思っていたかも。)

神社はきれいだった。しかし、(全部カエルのせいにしてちょっと悪いが)カエルのことを心配してて、景色とかよ~く見てなかったって気がした。

これは、結局二人の最後の旅行となった。
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# by shizuku_k | 2007-05-01 18:18
社会人1年目の時、ドミーシキに住んでいた同じとこから来たWendyは私の親友だった。彼女がファッションデザイン専門大生で、いつも忙しくてバイトもできず、凄い倹約家だった。

その年、梅雨の季節の1ヶ月前のある週末に、Wendyと小旅行に行った。

どっか広告を見て、一万円で週末ミステリアスツアーというものを発見した。つまり、ツアーに参加する人々が、行き先のわからないまま、随行係員か添乗員と行動するパタンとのことだ。地元でこんなのあると、あまり信用できないかもしれないけど、日本だとなんとなく安心そうな感じで、しかも広告には“大好評”と書いてあったので、行ってみようと決めた。

週末の短いツアーが、バス旅行のほうが多い。皆ワクワクしていたので、添乗員の話を聞いている人は居なかった、と私が思った。確かに私も聞いていなかった。ただ誰よりも一歩速く行き先をあてられるように、車道と高速道路の看板指示を観察していた。バスはずっと東京の北の方に向かって走っていたので、行き先はきっと長野のほうだろう。

あたり~!正解は志賀高原だった。

途中、軽井沢の"白糸の滝"に寄った記憶がある。
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5月5日、高原地帯の山が厚い雪で覆われていた。外は雪が降っていて、車道の両側には真っ白で、ホテルに到着した時、既に夕方だった。

ホテルは大きな木造アパートみたいなもんで、部屋は広かったけど、普通に歩いても床が音がした。夜になって外が真っ暗。空気が澄んでいて寒かった。その日の夕飯はお肉の鍋料理を食べたって気がする。(っていうか今更はっきり覚えられない)

翌朝、ホテルが湖の側にあることを気づいた。ささっと朝食を済ませて、湖の写真を撮りに行った。その日、軽井沢の近くの町への観光だった。記憶の中に残ったのは、江戸風の商店街(そこで藍染のワンピースを買った)のつぎ、大きな菜の花の畑があって、その上空に風の逆方向に向かってのぼってるこいのぼりの行列があるのを見えるすごい綺麗な場所だった。
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(当時使ってたデジカメはBCで安く買ってきたカ○オのおもちゃのようなタイプだった。)
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# by shizuku_k | 2006-07-23 23:14